Googleマップのクチコミ、東京は「お餅」168%増 海外は抹茶が伸びる
Googleマップの過去1年のクチコミで、東京は「お餅」の言及が前年比168%増え、抹茶は対象10都市のほぼすべてで2桁伸びた。数字は来店数ではなくクチコミの伸び率だ。和の甘味や茶を出す店が、メニューと発信にどう使うかを示す。

Googleが2026年10月8日に公表したGoogleマップの食トレンドで、東京は「お餅」に言及したクチコミが前年比168%増えた。抹茶は対象10都市のほぼすべてで2桁の伸びとなり、ロンドンではほうじ茶が114%増えた。和の甘味と茶を扱う店には、メニュー名や説明に使う素材を選ぶ手がかりになる。ただし数字はクチコミの言及の増加率で、来店数や売上ではない。自店のクチコミと注文に同じ動きが出ているかを見てから、メニューや発信に反映するのが無理のない使い方になる。
伸びたのは和の甘味と茶、東京はお餅、海外は抹茶
Google Japan Blogによると、Googleは東京、ニューヨーク、ロンドン、シカゴなど10都市の食トレンドをまとめた。基にしたのは、Googleマップの過去1年間のクチコミ、評価、経路検索のデータだ。東京で挙がった品目はお餅で、言及したクチコミが前年比168%増えた。同じ数字はケータイ Watchも伝えている。
海外で目立つのは日本の茶だ。抹茶はシカゴで82%、サンティアゴで84%増え、シアトル、サンフランシスコ、ニューヨーク、アトランタでも50%以上伸びた。ロンドンではローカルカフェを中心にほうじ茶の言及が114%増えた。
図で強調した4件のとおり、伸びた品目には和の素材が目立つ。海外で日本の茶の話題が増えていることは、訪日客向けのメニューで抹茶やほうじ茶を前に出すかを考える材料になる。東京のお餅について、Googleは記録的なインバウンド観光客数の増加も影響していると考えられるとし、「餅甚」や「ツバメヤ 日本橋店」などの専門店に行列ができたと書く。トラベルボイスも、Googleが背景にインバウンドの増加を挙げたと伝えている。観光客の多い立地で和の甘味や茶を出す店ほど、関係の深いデータといえる。
数字はクチコミの伸び率で、需要の大きさではない
Googleが示したのは、各品目に言及したクチコミが前年から何%増えたかである。検索数や関心度の指数ではなく、来店者数や売上とも別の指標だ。公表されたのは増加率だけで、言及の件数は示されていない。
このため、320%増のフローズンヨーグルトが168%増のお餅より大きな市場だとは読めない。もとの件数が少ない品目ほど、増加率は大きく出やすい。数字は「どの素材の話題が増えているか」という方向を見る材料として使い、都市や品目の需要の大小を比べる根拠にはしないほうが判断を誤りにくい。
インバウンドの影響もGoogleの見立てであり、クチコミを書いた人の国籍は示されていない。自店の客に訪日客がどれだけいるかは、予約時の言語やクチコミの投稿言語といった自店の記録で見るほうが確かだ。
自店のクチコミと注文で同じ動きが出たら、メニューに反映する
外部の増加率を自店の判断につなげるには、同じ傾向が自店の数字にも出ているかを先に見る。手順は次のようになる。
- 自店のクチコミを見るGoogleマップの自店のクチコミで、お餅・抹茶・ほうじ茶などの語が前年より増えているかを見る
- 注文の推移を見るPOSで該当する品目の注文数を前年同期と比べる
- メニュー名と説明に入れる伸びが見えた素材は、メニュー名や外国語の説明に素材名を入れて目に留まりやすくする
- 反応を見て続けるか決める数か月後のクチコミと注文で、表記を変えた後の反応を比べる
見る語は、自店がすでに出している素材に絞ると手間が少ない。和の甘味やカフェの店ならお餅・抹茶・ほうじ茶、和食店なら食後の甘味や茶の品目が対象になる。クチコミは件数が少ないと月ごとの増減が大きく振れるため、前年の同じ時期と比べるほうが傾向を読みやすい。
自店のクチコミや注文で伸びが見えれば、素材名を前に出す表記や、抹茶・ほうじ茶を使った季節の品の追加は検討する価値がある。伸びが見えなければ、外部の増加率は参考にとどめ、品ぞろえを急いで変えない選択になる。
次の判断材料は、Googleが来年以降も同じ形でトレンドを公表し、お餅や抹茶の伸びが続くかどうかだ。2年続けて伸びる素材は一時の話題ではなく定着しつつあるとみなしやすく、メニューの定番に据える判断がしやすくなる。予約制の店は予約時のコメントや問い合わせの言葉、予約不要の店はクチコミと注文データを、毎月同じ語で数えておくと比べやすい。
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