AIで店を探す人の調査、8割超が情報不備で候補外し 予約導線の点検手順
生成AIで飲食店を探す人483人を対象にしたmov社の調査で、8割超が情報の不備で店を候補から外した経験を持ち、AIを飲食店選びに使ったことがない人の調査でも7割以上だった。費用をかけずに掲載情報と予約リンクを点検する手順を示す。

生成AIで飲食店を探す人への調査で、8割超が情報の不備を理由に店を候補から外した経験があると答えた。訪日ラボが2026年10月1日に公表した、483人を対象にした調査の結果だ。同じ調査で、AIツールが提案した店への来店率は60%だった。普段はAIを使うが飲食店選びには使ったことがない人への別の調査でも、7割以上が情報の古さや不足で店を外している。AIに選ばれるかどうか以前に、Googleマップやグルメサイトの営業時間・メニュー・予約リンクが古いままなら、候補から外される理由になりうる。「Googleで予約」など予約手段を増やす前に、費用をかけずにできるのは掲載情報と予約リンクの点検だ。
事前調査では3人に1人がAIで店選び、提案店の来店率は6割
AIで飲食店を探す人は、すでに少数派とは言えない規模にいる。訪日ラボを運営する株式会社movは、2026年9月に2,374人へ事前調査を行った。mov社のリリース(ORICON NEWS)によると、3人に1人が飲食店選びにもAIを使ったことがある。
図の2本目の棒は、普段からAIを使いながら飲食店選びにはまだ使っていない層で、すでに使った層より大きい。この層が飲食店選びにも使い始めれば、AIで店を探す人はさらに増える可能性がある。
訪日ラボの483人を対象にした調査は、AIを普段から使い飲食店選びにも使ったことがあり、自分で調べて店を決めた人などに条件を絞っている。それによると、AIが提案した店への来店率は60%だった。また、飲食店選びにAIを使った人の約7割が、1年前より利用頻度が増えたと答えている。60%は消費者全体の来店率ではなく、条件を絞った調査の中の数字だ。それでも、AIで店を選ぶ人にとっては、AIの提案が来店の判断に強く影響し、その使い方も広がっているとみられる。
AIで店を選んだ人もまだの人も、情報が欠けた店は外す
店にとってより重い数字は、来店率よりも「候補から外された経験」の方だ。AIを飲食店選びに使ったことがある人と、使ったことがない人(普段はAIを使う)の2本の調査が、同じ傾向を示している。
- AIを店選びに使ったことがある人の調査
- 8割以上
- AIを店選びに使ったことがない人の調査
- 7割以上
483人を対象。情報の不備で外した経験
360人を対象、普段はAIを使う人。情報の古さ・不足で外した経験
出典:訪日ラボ 2026年9月24日・10月1日
訪日ラボによると、AIの情報だけで店を決めた人は約28%にとどまり、多くはほかのプラットフォームも併用して確かめている。訪日ラボが2026年9月24日に伝えた、AIを飲食店選びに使ったことがない人の調査では、情報源の約76%をグルメサイトとGoogleが占めた。
2本は対象者が異なる別の調査で、8割と7割の差の大きさを比べる材料にはならない。ただ、どちらの層でも7〜8割が情報の欠けた店を外している。AIで知った店でも、最後に開かれるのはGoogleマップやグルメサイトの店舗ページだとみられる。そのページの営業時間や予約手段が古ければ、AIに選ばれても来店の手前で落ちることになる。
「Googleで予約」は、対応する予約システム経由で使う
店舗ページから予約までを短くする仕組みの1つが「Googleで予約」だ。TableCheckの2020年2月4日のリリースによると、利用者はGoogle検索やGoogleマップで店を選び、日時と人数を入れれば予約できる。予約システムがリアルタイムの空席情報をGoogleに渡す。
店がGoogleに直接申し込む仕組みではない。Googleの開発者向け資料によると、予約システム会社(パートナー)は、掲載するすべての店と直接の契約関係を持つ必要がある。店の情報は、Googleマップ上の場所と照合される。店にとっての判断は「Googleで予約に対応するか」ではなく、「対応する予約システムのどれを使うか」になる。
対応する予約システムは複数ある。TableCheckは2020年2月に国内の約200店舗で受付を始めた。2026年10月7日には、コンサルティングR株式会社が「Rリザーブ」の導入500店舗突破キャンペーンを発表した。同社は「Googleで予約」への対応をうたっている(PR TIMES、グルメプレス)。料金の体系は各社で異なるため、同じ条件の見積もりで比べることが前提になる。
費用をかけずにできるのは、掲載情報と予約リンクの整理
予約システムを入れ替える前に、今ある掲載情報と予約リンクを整えれば、候補から外される理由の一つである情報の不備を減らせる。次の手順は、費用のかからない点検から順に並べた。
- 店舗情報を最新にする営業時間・定休日・臨時休業・メニュー・価格帯を、Googleビジネスプロフィールと各グルメサイトで同じ内容にそろえる
- 予約リンクの行き先を確かめる自店のGoogleマップを開き、予約のリンクがどの予約サイトにつながるかを実際に押して確かめる
- 優先するリンクを決める予約リンクが複数あれば、管理しやすい1つを「ビジネス優先」に設定する
- 使っていない経路を外す使っていない予約サービスのリンクは、予約の管理画面の「プロバイダを削除」で削除を求める
- 対応システムを同じ条件で比べる「Googleで予約」対応の予約システムは、1件あたりの単価・月の上限・初期費用・契約期間を見積もりで比べる
手順2〜4は、Googleビジネスプロフィールのヘルプに沿った操作だ。予約などのリンクはカテゴリごとに最大10個まで追加でき、上部に出す「ビジネス優先」のリンクを選べる。予約サービス側が自動で表示しているリンクは削除を求められ、提供事業者は5日以内に対応する必要がある。解約したはずの予約サイトへのリンクが残っていれば、客は空席のない画面や使えない予約窓口にたどり着く。
予約システムの見直しを検討するかどうかは、月のネット予約件数で決まる。従量課金と月額固定のどちらが安いかは件数によって変わり、キャンペーンの条件や解約の扱いも契約書で比べる必要がある。まず自店のGoogleマップで予約リンクがどこにつながっているかを見て、ネット予約の月間件数を把握する。リンクの整理で済むのか、「Googleで予約」に対応したシステムへの切り替えまで進むのかは、その2つの数字から費用と運用の両面で判断できる。
出典
- 訪日ラボ「AIツール推奨店への来店率は60%」(2026年10月1日)
- 訪日ラボ レポート「AIは飲食店選びにどこまで使われている?」(2026年10月1日)
- 訪日ラボ「情報の古さ・不足で、店を候補から外したことのある人は7割以上」(2026年9月24日)
- ORICON NEWS プレスリリース(株式会社mov、2026年9月18日)
- PR TIMES コンサルティングR株式会社「Rリザーブ」(2026年10月7日)
- グルメプレス「Rリザーブ」500店舗突破キャンペーン(2026年10月7日)
- Google ビジネス プロフィール ヘルプ「ローカル ビジネス リンク」
- Google for Developers「概要と利用資格」(Actions Center エンドツーエンド予約)
- TableCheck プレスリリース「Googleで予約」(2020年2月4日)
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